「親愛なるタナトス 第二巻 侵食」(cv.三楽章)感想
シチュCD感想第5回
最近の悩みは「上の階の住人が確実にドラムを叩いているので昼過ぎ~夕方にかけてクソうるさいこと」でおなじみのtocchiです
もういっそのことギター覚えてセッションしたろか、オォン!?
今回、感想を語るのはこちら
「親愛なるタナトス 第二巻 侵食」cv.三楽章
またまた鬱CD、自分も読者も巻き込んでメンタルえぐっていくSTYLE
あらすじ(公式サイトより引用)
大事なプロジェクトを任されている最中、突然上司が休職した。
上司の名は、天田万里(あまだばんり)
社長の息子ではあるが、実力もあり、 いつも冷静で部下に優しい人だった。 私は先輩をとても尊敬していた。 また一緒に、大きな目標へ向かって仕事ができることを 心から楽しみにしていたのに……。
納得できない私は、会社に無理を言って住所を聞き、 休職の理由を尋ねるために直接先輩の家へ向かった。
「人生に疲れたんだ……」
そう語る先輩はやつれ果てていた。 会社にいた時とは全く違う姿に私はショックを受けた。 と同時に彼の力になりたいと思った。
……私は、異性としても彼に惹かれていたから。
でもそれが、全ての間違いだったのだ——
天田 万里(あまだ ばんり) cv.三楽章
28歳(会社員/現在は休職中)
大学卒業後、父親の不動産会社に就職。
コネではなく実力によって重要なポストを任されるまでになり、
十分な功績をあげていたものの、人間関係に疲れ、父親に休職を申し入れた。
高校二年の時に両親が離婚し、母は家を去り、父は別宅に住んでいるため、
現在まで万里がひとりで実家に住んでいる。
クールに見られがちだが、単純に感情表現が乏しい。
社会的な外面と本心の内面、極端な二面性を持っている。
こちら公式のアナウンス通り、人の死やサイコパス、シリアルキラーの描写があるので
苦手な方は回避することをおすすめします。
こちらのCDは最初に第四巻を買ったのがきっかけで
「このテのシチュは珍しい!他のも買おう」と思ったこと、
そして三楽章さんのCDを1枚も持っていなかったことで購入。
のちに第三巻もポチった。つまりハマった。
すぅんごぉいこの時の三楽章さんの声が好みなんですけど、この声のトーン、高さの三楽章さんって他ではあんまりないみたいですね、残念です
この先ネタバレにつき注意!
トラック1 休職
ちょっといいなと思っていた先輩が突然休職したので心配で見にきちゃう行動派ヒロインちゃん
先輩の休職に納得がいかないご様子、「何故休職なのか教えて欲しい」と問い詰めている様です
メンタル系の病に関しては他の人にはわからない辛さもあるしその言動はちょっと軽率では….?🤔
骨折している相手に『なんで歩けないの?』という質問に近いような………
愚痴聞いてよ!って言われたら快く「飲みに行きましょう」って言うくらいの距離感の方がいいと思うよヒロインちゃん(社会人ウン年目のマジレスおばさん)
トラック2 僅かな理性
とにかく先輩が心配なヒロインちゃん、食材を持って押しかけます
この辺ですでにバンバン伏線張りまくり
私は生肉苦手ですゥ(これから起きるであろうことにもうびびってる)
ヒロインちゃん、料理はあまり上手くないようで包丁で怪我をしてしまいました、
絶対にこの展開はあると思ってましたけど、予想より「ブチュュュ」と血吸われたのでビックリしました、普通にティッシュ持ってこんかい
料理苦手なのにビーフシチューとはなかなかチャレンジャーですヒロインちゃん
食事はもはや作業だ、と言う先輩
たしかに1人の時って料理はおざなりになりがちですよね。
1人なら「餃子&紹興酒→豚の角煮&ハイボール」で無限ループする自信ある。
先輩はヒロインちゃんにちょっと憧れてるみたいな部分があるようですね、自分にないものを持っているから?
しかしヒロインちゃんが何故、先輩をそんなに好きになったのかという描写がなかったのでその部分が気になるなぁ、仕事ができる先輩に憧れる新入社員の気持ちはわかりますがね
はいそこ、とうの昔の話とか言わないの
ただそこまでこだわる?ってくらい執着しています
それとも単純にイケメンだったからですか?
トラック3 過ちの情欲
あれからも先輩宅へ突撃するヒロインちゃん、行動力だけは見習わねば……..
何度言っても自分に固執するヒロインちゃんに対して
「どうかしてるよ」
先輩、火の玉ストレートっすね。
それでもヒロインちゃんの火牛の計が功を奏し、2人は思いが通じ合う様に。
この辺りは、幸せそうで何よりです。なんならこのトラックで終わってもいいのよ?
そして最後はアレシーン、急すぎて寝かけてたのにバッチリ目が覚めたメガ⚪︎ャキより効果あった(当社比)
でもどうやら先輩は気分が乗り切れていない?のか
それをヒロインちゃんが指摘した方です
そんなことない、と返されますが……….
ヒロインちゃんそんなところまで気付くとは
一体どれだけ先輩を見つめ続けていたのか伺えますね。
そんなこと普通は行為中に気づきませんよ、ですよね?
トラック4 最後のチャンス
この最初に流れるチャイムがより一層怖い、夕方の雰囲気って怖いですよね
夕方って「逢魔時」だったり「黄昏どき」だったり
『魔物がやって来る時間帯』と先人の時代より言われているそうです。
家に来る際は必ず事前連絡をするように先輩から言われていましたが
サプライズのつもりかヒロインちゃんは連絡なしで自宅訪問、さらに先輩宅の玄関は施錠されておらずそのまま中へ
「突撃!隣の晩ごはん」にも程があるだろ……ヨネ⚪︎ケさんだってチャイムは押すよ。
中では先輩が『とても楽しそうに』料理をしています。
今までこんなに生き生きした先輩は見たことがないので嬉しいですね(白目)
肉の処理が大変なご様子(白目)
血が滴るほどに新鮮な食材を使っているようです、食べるのが楽しみですね(白目)
この辺、正直ちょっと残念に感じました……
もうちょっと控えめでよかったんじゃないかなー
キッチンの様子が見えていないヒロインちゃん視点では
声だけで先輩の異常性を表す必要があったのでしょうが
もっと静寂から迫り来る恐怖を表現していただきたかった!
先輩はなかなか認めませんが『どう見ても鶏肉ではない何かの肉』を
キッチンで調理しています
「異議あり!!!!」先輩を問い詰めていくと
『うん、あれは確かに…………………………
鶏肉じゃないね』
と食材について違を認めます。
ここのセリフの溜めがすごいんじゃ!!!!!!
とうとう私のあいぽんがイかれた仲間入りしたのかと思ったら
三楽章さんの見事な溜めだった
『このミス』ならぬ『この溜め』があるなら受賞してるレベル
そしてここからアレシーンに突入
でも全然集中できないよ、だって第三者がまな板の上にいますもん……
ただ、今回初めて三楽章さんの作品を聴いたのですが
『なかなかにオイシイ喘ぎ声』でした、ご馳走様です。好き。
トラック5 乾杯
どうやら先輩が料理している最中に眠ってしまったヒロインちゃん
先輩が「さぁご飯ができたから食べようね」とテーブルへ促してくれます。
先輩が『手間暇かけて』作ってくれたご飯ですが
川越シェフも静かにフォークを置くレベル
で、口に入れたくありません。
本来、『生産者のわかる食材』って消費者に対して安心感を与えるものなんですけどねぇ
なんだろう、この料理の場合は全くもって安心できませんねぇ(ガタガタ)
先輩は憑き物が落ちたおかげか今までよりも優しげに話しかけているように感じます。
これからの時代は男性も料理できないとね~、あはは…………………
総評
「親愛なるタナトス」シリーズを総じて言えることですが
マニアックに振り切っていて、合う人は超楽しめる作品です。
休日は睡眠時間を削って「未解決事件」やら「サイコパス 事件」やら
検索してウィキペディアを周回しているような方にオススメ。
あれ?これって私の休日の過ごし方じゃない?
先輩はとても物静かで落ち着きがある人物です、
特にヒロインちゃんと想いが通じ合ったトラック3でも
「好き好き大好きめっちゃ好き」という雰囲気がなかった点は徹底していて
面白い脚本&ナイスな演技だな~と感じました。
「同じ釜の飯を食う」という言葉があるように
食を共有することでようやく先輩的にも「恋人同士」になったんでしょうね。
「食の好み」はお付き合いする上で重要な部分ですからね、ハイ。
あと、現実だとあんまり好きじゃないんですけど
『ジャケイラの先輩がアクセサリーじゃらじゃら』なのが地味に好きです。
ピアスも耳たぶやら軟骨やらたくさん開けてそうで良き。
裏ジャケの料理をしているイラストも好きです。
鍋の中身については言及しませんが……….
この厚塗り系のイラストが
「親愛なるタナトス」の世界観に非常にマッチしているので
ぜひCDを聴きながら思い浮かべると良いでしょう。
とても素晴らしい作品なのですが人を選ぶ作品であることは必至ですので
気軽に友人に貸したりしないように。
ちなみに私は寝起きにスピニングバードキックを食らったよ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。